
デザイナーがおすすめしていた本、実際に読んでみた。 vol.7
これまでにこのアカリヲノートでデザイナーがおすすめしていた本を実際に読んでみたらどうなるか? を実証実験してみようと思います。筆者の私はコピーライターのため、非デザイナーであります。職域が異なることで感じることも違えば、自分の仕事へ活用できる気付きが生まれることもあるでしょう。幅を広げるためにも良き体験としたいと思っています。「関係ないから無駄」と可能性を狭めていませんか? 広げましょう、自分の可能性。
読んでみた本
最強構図 知ってたらデザインうまくなる。
ingectar-e 著
名著「けっきょく、よはく。」の著者なら間違いない
「けっきょく、よはく。」はご存知でしょうか?
デザイン関係のお仕事をされている方なら知っている方は多いと思います。非デザイナーである筆者も知っており、目を通したことがある人気の一冊です。その一冊と同じ著者とくれば、内容はかなり期待できると初見で感じました。ただ、今回ご紹介する著書の表紙を見た感想は、「金!? 」でした。開運系の“それ”を感じさせ、およそデザイン系の解説本とは思えないつくりが逆に興味をそそると申しますか…ズバリ、っぽくない見た目です。見せかけや装飾ではなく、基本やレイアウトのことを解説している中身は間違いないもの。謳い文句に「デザインの新セオリー」とあるのも頷けます。確かにシンプルで整ったデザインや機能的で効果的なデザインを目指すには、学んでおきたい・知っておきたいことが詰まっていますね。
あ、黄金比を伝えるための金なのか!?
前章で記述した「金!? 」の答えは、もしや黄金比のことを示しているのか…。
ちなみに黄金比の説明をすると、「黄金比は1:1.618の比率。美しい比率と言われ、古代ギリシャから自然・美術・建築・デザインなど幅広く使用。 現代でもロゴやWebサイトのデザインにおいて用いられている」。または、絶妙な比率を指して、「黄金比」と定めていることもあります。はい、このことですね、金は。デザインにおいて、比率は欠かせないもの。また、デザインをする上で避けては通れないのも、レイアウト決め。世の中で見かけるデザインには、デザインの「黄金比」を使って作られたものが数多く存在するからこそ、レイアウトや比率、構図はマストでおさえておかないといけないもの。良いデザインは、美しい構図によってもたらされていることを再確認しました。
我々素人がやりがちな“なんとなく”をプロはやらない
デザインやデザイナーと聞くと感覚派の人種と思いがちですが、決してそんなことはありません。
センスは知識からきていますし、デザインも構図や比率、法則を実践しているかどうかが、デザインの良し悪しを決めています。
非デザイナーが感覚で制作していては、いつまで経っても上達はしません。構図の何たるかを知り、比率を学び、収まり良く配置することが大切なのだと感じています。参考を見て構図やレイアウトの妙を学び、一度模倣してバランス感を身につけることが、デザイン上達の近道になるのだと思います。
ん? 非デザイナーがデザインを上達しても意味がない? デザインを知ることで、デザイナーへの指示がより明確になったり、良し悪しを知ることでクライアントへの折衝がスムーズになったりと、全体の仕事のクオリティ向上に役立つのですよ。他者を知ることで己を知る…ということです。