新米デザイナーの美術館・展示会ルックバック #01
デザイナーに欠かせない「センス」を磨く方法。
その方法の1つは「作品をたくさん見ること」だと思います。
絵画をはじめ、陶器や現代アートなどなど…。
たくさんの「作品を見る」を、新米デザイナーのマツモトが新米なりにお話ししていきたいと思います。
「得体の知れない世界」展 山室淳平 (展示終了)
アーティストをご紹介
- アーティスト名:山室 淳平
- 主な使用画材:墨、アクリル
- 経歴
1980 福岡県北九州市生まれ
2004 金沢美術工芸大学 美術学部油画専攻 卒業
卒業制作「宇宙の神様」金沢市買い上げ
2006 金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科 絵画専攻 修了
2006 金沢美術工芸大学油画専攻 非常勤実習助手(~2008)
2019 金沢美術工芸大学美術科油画専攻 非常勤講師
現在 福岡県在住
山室さんは愛知だけでなく、日本国内でさまざまな個展を開いているそうです。
主な使用画材は墨とアクリル。和の要素とポップな配色がうまくマッチしており、とても素敵でした。
山室淳平さんのInstagramはこちら
山室淳平さんのホームページはこちら
この展示に行こうと思ったきっかけは?
実は当初、「山室さんのファンだから見に行こう!」という強い意志を持って行った…というわけではありませんでした。
マツモトはいわゆる「ひとり行動」ができない人間で、美術館・展示会は必ず誰かを引率して鑑賞していたんです!
その「ひとり行動」の練習としても、下記の条件付きで「美術館とか無いかな〜…」とネットで調べていました。
- 静かなところ
- 一人でも大丈夫そうなところ
- 小規模なところ
を条件に探していたところ…
そしたらなんと…!
なんと…!
あるではないか〜!
とビビッと来たのが山室さんの作品でした。
展示場所が伏見で自宅から近く、早速週末に実行しようと決めたのがきっかけです。
実際行ってみて…
展示している場所は「ガレリア・フィナルテ」という、ビルの一室にありました。
最初は入りにくいところだな…と感じましたが、いざ入ってみると、管理人の方がとても優しく(山室さんの作品についてたくさん話していただきました!)落ち着いて鑑賞することができました。
全国の展示イベントや美術館のフライヤーも置いてあり、たくさん持って帰ってきてしまいました笑
さて、この落ち着いた小さな一室に展示されていた山室さんの作品を少しご紹介します。
これらの作品は、線は墨で描かれており、彩色はアクリルを使っておりました。
遠目で見た時「グラフィックかな…?」と思ったほど印刷感を感じていましたが、近くで見てみると筆の線が緻密に引かれており、人の手で描かれている温かさを感じました。
この墨を使った表現と相反し、ピンクや青、黄色といったポップな配色にとても心躍ったのを覚えています。
山室さんの作品は自然への畏敬の念や人智を超えたものを形として捉えて作品を生み出しているそうです。
この自然に対するモノの見方が私と全く違い、とても興味深かったです。
上記の作品は全て自然に関する作品なのですが、とても神秘的で、今まで見たことのない異色さを感じます。
特に印象に残った作品
4枚の作品で1つの作品になる、「山水図」という作品です。
管理人と少しだけ仲良しになったので、作品について触れていただきました。
この作品は特にポップさを感じさせるもので、アンディ・ウォーホルが描いた「The shot marilyns」のオマージュらしく、こちらの作品はマリリンモンローが亡くなった直前に描かれたそうです。
山室さんが自然に対する特別な感情とアンディ・ウォーホルがマリリンの死に対する感情に何か通ずるものがあったのかな…?と感じていますが、真実は管理人のお話と山室さんの頭の中…!
もっとお聞きすればよかったなと切実に思います…。
近くで見るとこういった感じ。風景画なので山が見えますね〜。
まとめ
私は表現者の作品を見るとき、頭の中をのぞいている感覚が好きなのでとんでもないメッセージを受け取った気がしました。
お風呂とかに入っているとき、世界の真理に気づきそうになるあの感覚です笑
配色の参考はもちろんのこと、作品を見た時に感じる自分だけの解釈をもっと養っていきたいなと思いました。
「もっと山室さんの感じていることを知りたい!」と一気にファンになってしまいました!
またガレリア・フィナルテで山室さんの作品にお会いできたらと思います。