アカリヲのクリエイターが読みたい本 vol.1

アカリヲのクリエイターが読みたい本 vol.1

時代が新しくなっても本の持つパワーに魅せられてしまうのが、クリエイターの性(さが)。かつてのレコードのようにジャケ買い的にビジュアル先行で購入したもの、好きな作家の新作または名作、自己啓発本、芸人本、洋書、デザイン本など、なんでもアリ。その人を知るには、どんな本が好きなのかを知ればわかる…という話を聞いたことがあるので、やってみようかと思います。

言葉にできない想いは本当にあるのか/いしわたり 淳治(単行本)

紹介者:小林雅之
紹介する本:「言葉にできない想いは本当にあるのか」 著:いしわたり 淳治

この本を選んだ理由は?

この本は、元SUPERCARのギタリストであり、現在は音楽プロデューサー・作詞家として活躍中のいしわたり淳治氏の著書です。この本を読んでみたいと思い、購入した経緯は、ジャケ買いに近いのですが、やはりタイトル。コピーライターとして活動している自分にとって、「言葉にできない想いは本当にあるのか」と問いかけるタイトルは、やはり興味を持ってしまいます。ましてや、作詞家の著書。音楽を聴いていると、総じて音楽は、ニュアンスや感覚的な言葉選び、詩的な表現を用いて言葉にしない美学を求めている印象があったので、尚更気になったのがこの本を選んだ理由のひとつです。

読んでみた感想は?

ぜひ、目を通して欲しいのでネタバレは少なめにしていきます。まず、「はじめに」の部分で自分としては引っ掛かりました(笑)。「こりゃ、(いい意味で)理屈っぽい系か!? 」と。なんと書かれていたかと言うと、“音楽を聞いていると、よく言葉にできない思いというフレーズを耳にする。”と。まぁ、ここは理解できますよね。続いて、“…言葉にできない思いがあるとわざわざ言っているということは、その人は日頃自分の感情をすべて言葉にできているということになる。しかし、どうだろう。私たちは本当にそんな大そうなことを日々やってのけているのだろうか”…ね!? (笑)。「っていうか、そもそもちゃんとできてる? 」までいきます(笑)。自分としてはここから心を掴まれました(掴まれない人もたくさんおられるでしょうが)。中身は気になってフレーズを解説していくスタイルなので、部分的にも読めるので気軽に楽しめますから、そこまで構えずに(笑)。

ひとつ気になったものをご紹介

日々の暮らしの中で気になった118のワードをピックアップし、なぜ響いたのかを解説、分析してくれている本著。ありとあらゆる言葉の表現や状況の分析を行った中でひとつ、ご紹介しておきます。それは、「恋のかめはめ波」。この言葉から察せる人は皆無だと思いますので解説しますね。「今夜くらべてみました」でチュートリアルの徳井さんがおっしゃった言葉のようです。曰く、プロポーズをする際に指輪の箱をパカッと開けて差し出すアレのこと。ピカッと光り輝かせて相手を撃ち抜く…まさに恋のかめはめ波。「肉体的な修行の末に出せるようになるのではなく、恋愛的修行の末に出せるものなのかも」と表していたのが印象的でした。このように、ほとんどの人は気にも留めないであろう何気ない一言を取り上げているので、感心またはニヤッとするユニークさによって心が少し豊かになった気がしてきます。

今後、読んでみたいと思っている本は?

誰の何っていうのはずっとないので、これからもフィーリングに頼っていきたいと思っています。この先もジャケ買い派でいこうと。そのとき気になったものをAmazonまたは書店で購入していこうかなと思います。

次回担当するスタッフは誰をリクエストしますか?

では、Nextは阿久津さんにお願いいたします! ずっとデザイン畑でこられた方なので、本のイメージはあまりないんですよね。文章などもある種、記号と捉えていらっしゃる方なので(笑)。ただ、経営や社長業が影響してか、考えることや言語化することの重要性を再確認されているようなので、デザイン本や洋書以外のものを紹介されることを期待したくなります。

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