デザイナーがおすすめしていた本、実際に読んでみた。 vol.8

デザイナーがおすすめしていた本、実際に読んでみた。 vol.8

これまでにこのアカリヲノートでデザイナーがおすすめしていた本を実際に読んでみたらどうなるか? を実証実験してみようと思います。筆者の私はコピーライターのため、非デザイナーであります。職域が異なることで感じることも違えば、自分の仕事へ活用できる気付きが生まれることもあるでしょう。幅を広げるためにも良き体験としたいと思っています。「関係ないから無駄」と可能性を狭めていませんか? 広げましょう、自分の可能性。

読んでみた本)
[改訂版]実例付きフォント字典
パイインターナショナル 著

言葉・文章を活かすのはフォントのチカラ

コピーライターとして、デザインに欠かせない要素のひとつに「フォント」があると考えています。レイアウトや構図、余白なども読みやすくする技法があり、フォントのセレクトだけが言葉の演出方法ではありませんが、大きなウェイトを占めるのは間違いないと思っています。というのも、フォントが違うだけで話者や伝える側の気持ちや姿勢が大きく異なってきます。大雑把に言ってしまえば、丸文字ならやわらかく、角のある明朝体などではかしこまった印象すら与えられるのが、フォントのチカラ。コピーライターとしてフォントは少しこだわりがあるわけです。当然、デザイナーもフォントのセレクトにはこだわりを持っており、全体のトーンやアイキャッチの優先度などデザインする側の都合も関係してきます。だからこそ、お互いにフォントの学びは継続していかないといけないと思い、今回はこの本をセレクトしたというわけです。

タイトル通り、辞典ではなく“字”典なのです

これこそ言葉の妙ですね。

辞典:言葉に関する情報を解説している書籍
事典:事柄に関する情報を解説している書籍
字典:漢字の読み方や意味についてしている書籍

それぞれに意味が異なりますのでタイトルもこのようにしたわけですね(今回は、感じではなくフォントですが)。今回の「実例付きフォント字典」には、国内の計26社が制作するフォントが記載されており、実際にフォントを使用した実例作品も紹介されています。中身を見てみると会社ごとにまとめられ、それぞれのフォントによって特徴が異なり、制作者のこだわりが感じられて見応えがある内容になっています。同じ会社の同じフォントグループでも、ちょっとした角張り具合や丸み具合によって与える印象はかなり違ってきます。フォントの羅列を見ているだけでも印象が異なりますが、実際のレイアウトやデザインに反映させてみるともっと印象が変わってくると思いますよ。

同じ言葉、文字でも、印象はまるで違う

事実、デザイナーの仕事を垣間見てみると、フォントをあれこれ変更して「どれがいいかな? 」と試行錯誤していることが散見されます。ちょっとした違いが大きな効果や変化を生むのがデザインの世界。あればいい、わかればいいは、禁句ですね。「国内26社の和文書体約2496種を掲載したフォント見本帳」と謳っているだけあって見やすく、デザイン時に「どうしようかな〜」となったときに見たくなるだろうなと思う内容でした。掲載フォントメーカーもモリサワや大日本印刷、ヒラギノフォント、アドビ 、フォントワークスなど各社が揃っている点もナイスですよね。表紙を見てもそうですよね、「あ」だけを切り取ってもこれだけ違いがあり、印象も大きく異なります。あれこれフォントを変えるのは楽しいんですよね。たーだー、迷走してしまうことも多々あるのでお気をつけくださいませ!

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