デザイナーがおすすめしていた本、実際に読んでみた。 vol.4
これまでにこのアカリヲノートでデザイナーがおすすめしていた本を実際に読んでみたらどうなるか? を実証実験してみようと思います。筆者の私はコピーライターのため、非デザイナーであります。職域が異なることで感じることも違えば、自分の仕事へ活用できる気付きが生まれることもあるでしょう。幅を広げるためにも良き体験としたいと思っています。「関係ないから無駄」と可能性を狭めていませんか? 広げましょう、自分の可能性。
読んでみた本)
思わずクリックしたくなる バナーデザインのきほん
カトウヒカル 著
基本以上にきほん! ビギナーには嬉しい内容
平仮名にひらいていることからも、そのやさしさ(初心者向け)が伺い知れる一冊と推測して、非デザイナーである筆者も受け入れやすいと思い、今回はこちらにいたしました。デザイナーにヒアリングすると、新人やまだ経験の浅いデザイナーが登竜門的に実践していくひとつが、バナーデザインだそう。決して軽視しているわけではないけれど、事実、レイアウト・デザインするスペースが極端に限られているのがバナーデザインであるため、取り組みやすく、リデザインしやすいから数をこなせるのも理由なのでしょう。そもそもバナーデザインは、バナーの広告効果を最大限に高めてくれる重要要素のひとつ。決して侮るなかれ。至るところで目にする機会があるため、ないがしろにしたり、軽視していると最大効果を得られないので、その点は注意していきましょう。と、バナーの説明になってしまいましたが、本著は素人にも分かりやすく、後々振り替えれる内容なところがおすすめですね。
何がどのようにして人を惹きつけるのか
バナーは広告物のなかでも小さなデザインに分類されます。けれども、小さくても訴求力の高いバナーに秘められた広告効果は、ポスター以上に期待できます。そうは言っても、ユーザーがわざわざ見にいくものではないため、興味を持っていない相手にも内容が伝わり、興味をそそるものでないといけない点は、難しさを感じてしまいますよね。バナーとの出会いといえば、Webサイトを閲覧している際の広告表示のタイミング、SNS、サイドに表示される広告バナーなど。その一瞬でパンっとユーザーに刺さるものが必要のようです。そのための8つの基本と6つのカテゴリーに分けられた工夫とポイントが分かりやすく構成されているので、読了後は無性にバナーをつくりたくなることでしょう。筆者も自然とIllustratorを起動させたのは、言うまでもありません。
デザイン、というよりも文字組み
先述したようにバナーで大切なのは8つの基本のようです。挙げると、メリハリ・フォント選び・レイアウト・トリミング・リズム・配色・視線誘導・装飾・あしらい。何を優先してどれを削るのか、その取捨選択も重要な要素となります。あと感じたのは、パッと伝わる文字の見せ方が重要だと言うこと。コピーライターの筆者が常に頭に置いていることにも通じるのですが、「人の行動や意欲は誘い文句に惹かれる」というところ。これは、バナーデザインにも必要となるようでした。そのため、文字はただのベタ打ちはNGで、読みやすく目に留まるように文字を見せることが肝! なるほど、SNS(特にInstagramの投稿デザインにも通じるところがありそう)にも通じそうですよね。パッと一目で情報を伝える必要があるバナーデザインの制作に困ったら、この一冊で解決できることでしょう。本著の筆者であるカトウヒカル氏は、1984年生まれと筆者と同学年。そんなところも惹かれた一部でありながら、刺激をもらった本との出会いとなりました。