新米デザイナー 今月の一冊 #03
デザイナーに欠かせない「センス」を磨く方法。
その方法の1つは「いろいろな本を読むこと」だと思います。
デザインの本はもちろん、デザイナーとしての生き方、学び方などたくさんの「本を読む」を、新米デザイナーのマツモトが新米なりにお話ししていきたいと思います。
「[改訂版]実例付きフォント字典」
タイトル:[改訂版]実例付きフォント字典
かんたんに本紹介
調べてみたところ、国内の計26社が制作するフォントが記載されているそうです。この辞典に載っているフォントを使用した実例作品(広告・本の表紙・パッケージなど)が紹介されています。
会社ごとにフォントがまとめられており、とても見やすいのが印象的でした。
なぜ気になったの?
この本は「気になった」というよりも、「一冊持っておいた方がいいのかも?」という温度感でした。前回ご紹介した「なるほどデザイン」で「フォントの擬人化」の章を見てフォントって楽しいな!と改めて思い、より詳しくフォントについて学びたいと思ったことがきっかけでした。
そして第一に、コンセプト説明の時に「なんでこのフォントなん?」と質問された時にスマートに答えたかったからです。
また、いちいちネットで調べるよりも本でぱらぱら見た方が頭に入って来る感じがしたというのも…(たぶん)
読んだ感想・学び
まず、フォントを作っている会社がこんなにもたくさんあると思っていませんでした。
例えば、私が好きな「砧 iroha 23kaede」というフォントがあるのですが…
「砧(きぬた)」のフォントファミリーかと思ったら会社の名前だと知り驚きました!
webサイトはこちら (サイトがとてもかわいい)
会社ごとにまとめられていることによってフォントの特徴が違うというか、顔があるというか。読んでいて制作者のこだわりが感じられて見応えがありました。
(あ、フォントのページもチラ見せ。実例付きで見やすいですね。)
先ほどご紹介した砧書体製作所様のフォントは全体的に「やわらかさ・まるさ・かわいらしさ」が特徴…!
なのですが、フォントの記載ページを見ていると、その特徴の中にも「らしさ」が微妙に違うのです。
例えば「丸明shinano(1枚目)」と「丸明katura(2枚目)」のフォントを見比べてみてください。
同じ丸明グループですが、微妙に印象が違いませんか?
自分的に感じたのは、shinanoは静かな品格で、katuraは力強い品格があるように見えます。要はkaturaはおっとりした女性で、katuraはテキパキした女性…という印象がありました。
こういったフォントによって顔が違うのを見比べながら読むのがとても楽しかったですし、フォントのTPOを学んだ気がします!
結局誰にオススメ?
こちらの本ですが、全体的に「読む本」というより「見る本」のため、文字通り辞典のようにみることができるので、私のように本を読んでこなかった方におすすめです。(いきなりフォント解説が長々と綴られている本だと1ヶ月で読めなかったことでしょう、、笑)フォントの解説文は2行ほどで端的に説明されていました。
そして何より実例があること!
実際に世に出たデザインがあるので「このフォント使ってみたいんだけど、どうすれば良く見えるだろう…?」の答えがあるのも魅力的でした。
フォントに魅力を感じているデザイナーさんは、ぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか?