アカリヲのクリエイターが読みたい本 vol.2
時代が新しくなっても本の持つパワーに魅せられてしまうのが、クリエイターの性(さが)。かつてのレコードのようにジャケ買い的にビジュアル先行で購入したもの、好きな作家の新作または名作、自己啓発本、芸人本、洋書、デザイン本など、なんでもアリ。その人を知るには、どんな本が好きなのかを知ればわかる…という話を聞いたことがあるので、やってみようかと思います。
これはデザインではない 「勝てない」僕の人生〈徹〉学/千原徹也
紹介者:阿久津ほたる
紹介する本:これはデザインではない 「勝てない」僕の人生〈徹〉学 著:千原 徹也
日本一忙しいアートディレクターという触れ込みがされる千原徹也さんの著書です。きっかけは東京で千原さんのトークショーを拝聴してから、千原さんの発信する内容にも興味を持ったためです。本屋さんでこの本を見つけてすぐに手に取りました。
あ、れもんらいふは千原さんがやられている会社の名前です。ひらがなでかわいいですよね。何よりも、もともと「れもんらいふ」さんの手掛けるものが好きだったことが大きいです。
こちらがやられるデザインはアートのように作品性は強いのですが、しっかりとクライアントワークの面も捉えている理想のデザインです。千原さんの人生観が詰まっているので、デザイン畑ではない人にも読んでほしいと思える一冊なので、ぜひ!
読んでみた感想は?
世の中にいろんな表現・切り口がある中で、絶対的な自信がなくても最先端で活躍できるのは、やはり独自の考え方があるんだなと感じましたね。
印象的な部分は、「元々はみんな同じスタート。むしろ、マイナススタート」というところ。私なりに感じたのは、どこで何を見て、どんな経験をしたかによって、デザイン力は進化できるんだな、と。
そのことが希望になるなとも思いました。また、「完璧な基礎や技術がなくても、良いデザインはつくることができる」にもビビッときました。私も基礎はないし、生まれ持った才能もないので…。
けれども、「センス」は誰でも磨ける。インプットを怠らないようにしようって思いました。以前からこの点は自分なりに感じていたので、読み終えたから、さらに注力したいな、と!
ひとつ気になったものをご紹介
中でも特に共感したのが、「二十代が一番苦しい」でしたね。自分を振り返って、楽しんでいた気はするのですが、同時に迷いばかりの二十代でもあったな、と。
誰もがそうだと思いますが、何者でもないので、何者にもなれるという不確かな自信を私も持っていたんですよね。
でも、まだまだ足りないし、まだまだ成長しないといけないと思っていた、あの頃(笑)
事あるごとに振り返ったり、思い返したりをしていますが、時が経つほどに、「自分が見つけた道は正しかった」と思えるのも事実です(我ながら前向きです)。
それもこれも、良い仲間に恵まれまくりのおかげですね。いつだって、「今」はとても充実しています!
今後、読んでみたいと思っている本は?
常に探していますよ、心が揺れる本を。特にアーティストやデザイナーが描く想いやこれまでのことが書いてある本が好きなので出会いを求めて本屋さんへフラッと行き続けます! 忙しいを言い訳にしていて、買ってあるけどまだ読めていない本もあるので、まずはそれから…。今は、横尾忠則さんの「時々、死んだふり」を読むのが楽しみです。
次回担当するスタッフは誰をリクエストしますか?
では、次はあさみさん(井上あさ美)を指名したいと思います! 我が社の「サイト先生(ずっとネットでいろんなサイトや情報を収集しているイメージ)」なので、チョイスが気になっています。
ただ、本は何か読んでるのか謎です。意外と何を読んでいるかお互いに話していないので、「そんな趣味があったのね!? 」と新たな発見ができると楽しみにしています!